住宅は基礎が一番大切なんです
丈夫な家が建つか、夏は涼しく冬は暖かい家になるか、省エネな家(光熱費を安く抑られる家)になるかは、全て基礎次第です。
基礎のポイント
★耐久性に関するポイント
① 金物が正しい位置に施工されているか
② シロアリ対策はされているか
③ コンクリートの打ち継ぎ部分はしっかりと処理されているか
★断熱性に関するポイント
① 断熱方法は?(床断熱か基礎断熱か?)
② 断熱材の場所は?(コンクリートの内側か外側か?)
床断熱と基礎断熱の違い
床断熱
床断熱とは建物の1階床下の全面に断熱材を取り付けて、外部の温度(熱気、冷気)の影響を受けないようにする工法です。この時、床下の風通しを良くするために床下換気口を設置します。
床断熱工法は、断熱材が自重で下がり床材と断熱材の間に隙間が生じ、そこに冷気が侵入して、床材下部が冷やされてしまいます。
基礎断熱
基礎断熱とは床下に断熱材を施工せず、建物の外周に面した基礎の立ち上がり部分に板状の断熱材を張り付ける工法です。基礎断熱は床下換気口がなく、室内と同じ環境とみなされます。
よって、密閉されるので外気の影響を受けず、室内温度を一定に保てるため快適な環境を提供します。
サーモグラフィカメラで実証!これだけ違う「あたたか差」
「あたたか差」は「快適差」。寒い季節、基礎断熱と床暖熱とでは、 どれほど違いがあるのでしょうか。サーモグラフィーカメラを使い、同じ条件(外気温5℃)で住まいの温度を「見える化」しました。
測定場所 | 基礎断熱 | 床下断熱 |
---|---|---|
断面図 | ||
リビング | ||
キッチン | ||
寝室 | ||
脱衣所 |
断熱材の場所は内側か外側か?
内側基礎断熱
内側基礎断熱は、基礎の内側に断熱材を施工します。基礎の外側には断熱材が施工されていないので、建物外部の熱がコンクリート躯体を通じて、建物内部に伝わります(熱橋といいます)。
外側基礎断熱
外側基礎断熱は、コンクリート躯体の外側に断熱材を設置します。
よって、熱が躯体コンクリートを伝わるのを防ぐため、内側基礎断熱に比べ、より高い断熱性能を誇ります。
しかし、一般的に外側断熱は白アリに弱いと言われています。
基礎断熱で省エネ住宅に
★コンクリートの蓄熱性(蓄冷性)を利用可能に
コンクリートは高い蓄熱性(蓄冷性)を持っています。
床下のコンクリートが冷やされると冷たい空気が、暖められると暖かい空気が床下から流れてきます。
基礎断熱を組み合わせると、夏の熱気と冬の冷気を遮断し、年間を通じて床下空間を一定の温度に保つことができます。
★太陽熱、地熱を利用
冬の太陽は夏よりも低く、家の中まで日差しが入ってきます。床に伝わった太陽熱エネルギーは床下のコンクリートに蓄熱されます。蓄えられた熱は夜間に「放熱」され床下から家の中が暖められます。
地熱エネルギーは建物の下2-3mほどの深さのところで年間ほぼ13-15℃と一定に保たれています。
地表面の温度は、冬は8℃、夏は16-17℃くらいです。
この温度は夏涼しく、冬暖かく感じる温度です。この地熱エネルギーも床下のコンクリートを通じて蓄えられ、快適な居室空間に利用されます。
タイト・モールド工法であれば問題は全て解決
★コンクリートの蓄熱性(蓄冷性)を利用可能に
タイト・モールド工法は基礎コンクリートの型枠に断熱材を用いた施工方法で、コンクリート1回打ち、外側基礎断熱、2重の防蟻処理を実現した基礎工法です。
タイト・モールド工法は基礎の外側と内側を「断熱材でサンドイッチする」ので断熱効果が高い。
自然エネルギーの有効活用ができる!ホウ酸入り断熱材で防アリ対策万全!
タイト・モールド工法のポイント
コンクリート1回打ちで継ぎ目のない施工が可能
内側基礎断熱は、基礎の内側に断熱材を施工します。基礎の外側には断熱材が施工されていないので、建物外部の熱がコンクリート躯体を通じて、建物内部に伝わります(熱橋といいます)。
金物も定位置に施工可能
タイト・モールド工法では、型枠材を固定するセパレータという金具の上にアンカーボルトを設置します。
よって、正確な位置に決められたアンカーボルトを設置することができるなど、精度の高い設置がが可能です。
コンクリートを断熱材でサンド!高い断熱性能
タイト・モールド工法はコンクリートの型枠の役割も担っているため、コンクリートの両側を断熱材で挟みます。
コンクリートの外側にも内側にも断熱材が配置されるので高い断熱性能を誇ります。
シロアリ対策も万全!2重の防蟻処理
外側基礎断熱の場合、地中から断熱材を通って建物の内部に白アリが侵入するケースが多く見られます。
タイト・モールド工法では、型枠断熱材に人体に無害なホウ酸を練り込み、また、アルミ製の笠木をかぶせることにより白アリの侵入をシャットアウトします。